革新的なデザインが施されたスポーツ施設4つ
スポーツ施設といえば、長方形の建物の真ん中に楕円形のフィールドがあり、その周りに数千席の観客席があるというのが一般的なイメージですよね?しかし中には、一般的なサッカー場の姿をしていないスポーツ施設があり、様々なデザインのものがあるんです。そこで今日は、スポーツ施設建築のすばらしさを目の当たりにしてみましょう!木造のアーチェリー場から近未来的なスケート場まで、世界中のスポーツ施設の中から最もクリエイティブなデザインを4点に絞って紹介します。普通とは違う斬新なスポーツ施設を目にすれば、新たなインスピレーションを得られるかもしれません。ではチェックしていきましょう!
FT Architectsによる弓道場・ボクシング場
建築事務所FT Architectsは、東京都八王子市にある工学院大学のために、弓道場とボクシング場を含むスポーツ施設の設計を手がけました。同大学は、地元で生産された木材を使ってコストの低い建設をしてほしいと同事務所に依頼。弓道場とボクシング場に共通する最大の目標は、柱のない広大な空間が必要なことでした。そこで、建築家は木材の専門家と連携し、それぞれのスポーツの用途に合った構造設計を行いました。ボクシング場は段差のある構造を、そして弓道場は格子状のフレームを採用しています。どちらもすっきりとした広々とした外観に仕上げながらも、天井はユニークかつ華やかで、凝ったデザインに完成しています。
カルロス・カスタサンイラによる乗馬センター
ポルトガルのレサ・ダ・パルメイラにある乗馬センターは、建築家カルロス・カスタサンイラとクララ・バスタイによって設計された施設で、外装、躯体、壁、天井、間仕切りに至るまで、すべて木材で作られています。
カスタサンイラとバスタイは、自らを機能主義者と位置づけ、常に建物内に住む人々のことを最優先に考えたデザインをすることで知られています。この設計プロジェクトでは、馬のすべてを熟知し、馬を扱う専門家と協力し、乗馬センターとしての役割と快適さを叶える建物を完成させました。同センター内には、木造の厩舎棟、屋根付きの乗馬場2棟、社交棟、地下室が備わっていて、そのほかにも、パドック、外乗コース、ジャンピングエリア、乗馬コースがあります。
Tournesolのプール
フランスのリンゴルスハイムにて、仏企業Urbane Kultur社がプール「Tournesol」の増築工事をしました。このプールは元々、1970年代に建築家のベルナルド・シェラーによって設計されたものです。ドーム型に包まれ、巨大なスライディングドアを持ち、同社が追求していたエレガンスさを見事に表現しました。さらに、工事前にはあった更衣室を取り壊し、さらに2つのプールを新設することでドーム内の面積を拡大させました。
BIGによるスポーツ&アート施設
デンマークの建築事務所BIG(ビャルケ・インゲルス・グループ)は、ガンメル・ヘレルプ高校の増築部分の設計を依頼されました。同事務所は、学校の中庭に地下5mの多目的ホールと、この多目的ホールとサッカー場の間に新しい芸術棟を設計しました。この際、建物の構造要素はサッカー場の下に配置されました。多目的ホールの上の屋根は、美しいカーブを描いていて、表面はデッキ状の木製となっており、生徒たちの賑やかな集いの場として機能しています。また、屋根の縁には小さな窓があり、太陽光がホール内に差し込むようになっています。その他にも、コンクリートの壁、屋根の曲木の骨組み、無垢の灰の床材などが特徴的です。